次の日の夜。
エリーはリヒトを肩に乗せて窓を開け、空を見上げていた。
シェルの話によると、今日は流星群。
一群の流星が、夜空に輝く日だ。
ぼんやりと空を見上げるエリー。
シェルのデートのクライマックスでもあるのだ。
星が流れないと困るなぁとエリーは思っていた。
リヒトも少し心配そうに空を見上げている。
リヒトもまた、シェルの味方なのだ。
「あっ」
エリーの声にリヒトは更に顔を上げる。
確かに、流れる星が見えた。
エリーとリヒトは顔を見合わせ、嬉しそうに笑った。
次から次へと空に流れていく星々。
その光景を見ながら、エリーは再び頬を緩ませた。
朝の早い時間に、突然呼び鈴が鳴った。
薄い水色のワンピースに、胸元に伸びる亜麻色の髪を高い位置に結ぶ。
そんな身支度を済ませ、朝食を用意していたエリーは不思議そうに玄関を見る。
扉を開けると、勢いよく肩を掴まれた。
「エリー! 聞いてくれ!」
あまりの勢いにエリーは驚き、そして楽しそうに笑った。