エリーはいつものように街を歩いていた。 夕食や次の日の昼食の買い出しだ。 ちなみにリヒトは連れていない。 最近は街へ出てもリヒトは泉に直行することが度々あり、エリーはリヒトが遊んでいる間に買い物を済ませることが多かった。 リヒトが一緒にいないのは確かに少し寂しかったが、エリーは風の都ヴィルベルの街を歩くのは嫌いではない。 むしろたくさんの人と話をしたり、見たことのない風景を発見するのは好きなのだ。 そうしてエリーはいつものように、いつもの店へと向かって行った。