しかし、中学2年になってからは阪南の事もあり、ずっと行っていなかったのだ。今回、ここに来るのは実に3か月ぶりになる。

 気づくと俺は目的の本屋の前に立っていた。本屋には特に変わった様子も無く、何もかもが普通であった。

 中に入ってみる。中も1か月前と何ら変わりなく、静かな空間が広がっていた。少し、本棚にある本を見て回ってみる事にする。

 小説、雑誌、エッセイ本に漫画など様々な本がそれぞれ分けられて置いてあってとても分かりやすかった。

 俺は様々な本が置かれた本棚を見ているのがとても楽しかった。その中で俺は、『想い』が付いた題名の本に良く反応した。

 この単語を見ると興味が惹かれていたのだ。ただ、中を見ようとか買ってみようとか思う事は無かった。

 ただ、見ているだけ。中身は良く知ろうとはしなかった。

 すると、後ろから突然背中に強い衝撃を受けた。

 後ろを向くと、そこには阪南が居た。

「あ~、やっと気づいた。 ここまで来るの結構大変だったんだよ?」

 阪南の腕には、紙製の買い物袋が一つかけられていた。買い物は終わったようだった。

「もう昼だからどこかでご飯食べちゃお!」

 もちろんという様に首を縦に振った。今日は、午後の5時までに帰るという事だったので、昼食はお店食べる事になっていたのだ。

 そして、何を食べたかというと。