第2話「嫌味なクラス委員と恋する少女」

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 あれは、5月になろうとしていたような時期だったと思う。

「今度の土曜日出かけよう!」

 唐突に、阪南はそう言ったのだ。それは、昼休みで弁当を食べていた時だった。

「……ん? 何でという顔をしてるね」

 唐突に言われたら誰でもそうなるだろう。彼女は割と天然なのか?という疑問を最近、抱き始めていた。

 まあ、天然なのかどうかは本人にはわからないので、その疑問はぶつけてはいない。俺にとっては、彼女は天然だなという感想がでてくるが。

「……まあ、さ。 二人で遊びに行った事がなかったから行きたいなって……」

 彼女は突然ぶち込んでくる。それはまるでデートのようなノリだ。

「それに、……だし」

「……なんか言ったか?」

「何も?~」

  これは、阪南が小声で何か言ったのに気づき、疑問に思った俺は何か言ったかを確認するが、誤魔化された図だった。

 しかし、彼女が友達と一緒にどこか出かけたいというのなら仕方がない。

 俺は、阪南の誘いに乗る事にした。