よくわからないが、ともかく、高坂が食べているカリッと揚がったカツレツは美味しそうだった。

 真生は窓から通りを行き交う人々を見ながら思う。

 そんなに昔に飛んだわけでもないから、人々の服装とか車とか見なかったら、ああ、こういう町なのかな、と思ってしまいそうだ。

 だが、それはこの辺りが町だから感じることなのだろう。

 田舎へ行くと、きっとまだ驚くような生活をしている場所もあるに違いない。

 そう真生は思った。