「俺の義兄である理事長兼院長が今、あまり仕事ができない状態なので。
俺が理事長代理として、事務仕事をやっているんだが。
別の理事長兼院長候補も居るしな」
津田秋彦(つだ あきひこ)という若い医師だ、と高坂は言った。
「優秀な医師で、患者にも看護師にも評判のいい優男だ。
院長夫人の昭子(あきこ)も強力に押している。
ただ、この男には、ふたつばかり問題があってな。
ひとつは、昭子の愛人だということ」
えっ、と思わず真生は声上げてしまう。
「もうひとつは、今現在、消息不明になっているということだ。
……お前、今、俺がやったと思ったろう」
と高坂は片目で睨んでくる。
「す、すみません」
と真生は苦笑いして、素直に認めた。
俺が理事長代理として、事務仕事をやっているんだが。
別の理事長兼院長候補も居るしな」
津田秋彦(つだ あきひこ)という若い医師だ、と高坂は言った。
「優秀な医師で、患者にも看護師にも評判のいい優男だ。
院長夫人の昭子(あきこ)も強力に押している。
ただ、この男には、ふたつばかり問題があってな。
ひとつは、昭子の愛人だということ」
えっ、と思わず真生は声上げてしまう。
「もうひとつは、今現在、消息不明になっているということだ。
……お前、今、俺がやったと思ったろう」
と高坂は片目で睨んでくる。
「す、すみません」
と真生は苦笑いして、素直に認めた。