ステンドグラスの色に遮られ、外の景色は見えないはずなのに、何故か見えた夕暮れの空と。

 まるで、そこに居るのが当たり前のように、すうっと空を横切っていった三機の戦闘機――。

 今、そのステンドグラスが、曲の響きに合わせ、震えているように見えた。

 そして、その振動がパイプオルガンの音を増幅させ、この空間をも震わせているような。

 ああ、似てるな、と真生は思った。

 自分があの不思議な空間とつながるときに生じる揺らぎと。

 そして、似ている。

 この曲と――

 昔、曾祖父が口ずさんでいたあのメロディが。