「なかなか上手いな。ここの生徒か?

 プロの奏者じゃないよな。

 小娘、お前は何者だ?」
と言うと、夕暮れの光の似合うその少女はちょっとだけ泣き笑いな顔をして言った。

「真生。

 ……如月真生」