いつか、あなたに恋をする――

 はは、と真生は苦しい息の下、笑ってみせる。

 なにを呑気なことをと思いながら。

 だが、彼にとっては、今から起こることは、もう過去のことなのだ。

 自分にとっては未来だが――。

「八咫さん、今まで生きていてくださって、ありがとうございます」

 いや、と八咫は小さく手を挙げる。

「お前も生きて帰れ、真生」

「帰ります。
 そうじゃないと、高坂さんが死にますから。

 いえ、死ぬんですよね。

 でも、私が止められるかもしれない死からは回避させてみせます」

「そうまでして、過去にこだわる必要があるのか?」

 そう八咫は言い出した。

「どういう意味ですか?」