いつか、あなたに恋をする――

 真生は己れの血で魔方陣を描く。

 間違わないように、丁寧に、ゆっくりと。

 図書室というのは不思議な場所だ。

 特に古くからあるそれは。

 なにが起こってもおかしくない感じがするのは、今までの人類の知恵と知識と想いのすべてが込められている気がするからだろうか。

 あのときも思った。

 小学校の図書室の前の廊下に点々と落ちた血。

 振り返った夕暮れの図書室に誰かが吞み込まれたのだと、なんの疑問も持たずに思った。

 あのとき、誰かが自分を呼びかけた気がしたが、あれはもしや、斗真だったのだろうか。

 斗真もまた、子供の頃触れたその場所に、なにかの答えと救いを求めに飛んだのかもしれない。