俺が弾いても止められないのか。
そんなことを思いながら、斗真はひとり、学校の廊下を歩いていた。
騒がしい真昼の廊下。
いつものように真生を追う霊が這いずっている。
いや、追っている相手は、必ずしも真生だとは限らないのだが。
霊はいつも、なんとなく真生に似た感じの相手を追っている。
その相手が何故か、男のときもあり。
きっぷの良さでも似ているのだろうかと、ちょっと笑ってしまう。
その這う男の霊を踏んでみた。
見えていないふりをするためだと言い訳をして。
真生に殺されたその男が少し羨ましくもあったからだ。
俺はどこのどいつともわからない奴に、これから殺されるかもしれないのに。


