いつか、あなたに恋をする――

 開いたままのカーテンから差し込む月明かり。

 その中で見る斗真は高坂に見えなくもない。

 ……だが、ときめかんな、と腕を組み、真生は渋い顔をする。

 そういえば、高坂さんって、ピアノなんか弾けるのかな?

 弾けそうな雰囲気ではあるけど。

 いや、意外と八咫さんがあの蜘蛛のように細く長い指で、小器用に弾きこなしそうだ、と笑いかけたとき、音が止んだ。

 曲を途中で止めた斗真がこちらを見る。

「ああ、邪魔だった?」
と言うと、斗真は、違う、と言い、溜息をつく。

「……なにか違う気がするんだ」

 最終楽章まで来たとき、違和感がある、と斗真は言った。