いつか、あなたに恋をする――

 ああ……と思った。

 今のが最後だったのか、と直感する。

 過去から過去に飛んだのは、恐らく、これが初めてだ。

 死体を引きずっていたときは、一度、未来との狭間に入ったようだから。

 これは恐らく、違う過去のエリア。

 今まで、一度しか飛んでいない、更に過去の世界だ。

 あれが最後とか、と真生は苦笑する。

 最後に口をきいたのは八咫ではないか。

 こんな呆気ない。

 なんてことのない日常の先に、こんな未来があるなんて――。

 ここは過去だが、自分の魂にとっては、紛れも無い未来だ。

 だが、人生なんて、きっとこんなものだ。

 あんまり目も合わさなかったな、とぼんやり思う。

 もっと焼き付けておけばよかった。

 私の瞳にあの人の姿を。

 あの人の瞳に私の姿を。

 別れの瞬間はいつも唐突に訪れる。

 いつ別れてもいいように、あの人を見ていたはずだったのに。

 やっぱり最後は後悔が残ったな、と思っていた。