いつか、あなたに恋をする――

「……お前にとっていいことではなかったかもしれないが。

 たまには、こんなおとなしいお前も悪くないな」
と言う。

 婦長が笑っていた。

 行ってくる、と男は真生の腕をつかみ、頬に軽く口づけてきた。

 あら、と婦長が赤くなる。

 彼と斗真が、同じ人物には、もう見えなかった。