誰かが男の部屋のドアをノックした。
奥のベッドで、眠っていた真生は目を覚ます。
女性の声だった。
こんな時間に?
もしかして、私、居ない方がいいとか?
誰だか知らないけど。
女性が来たところに、違う女が居ない方がいいのでは。
そう思ったとき、
「津田先生、やはり見つからないみたいです」
高くなった彼女の声が真生の居る寝室まで響いてきた。
彼女の話を聞いていた男が言う。
「心当たりか。
ひとつ、なくもないが。
もう一度、軍に戻ってみるか。
真生」
とこちらを振り向き、呼びかけてきたようだった。
出て行っていいのだろうか、と思いながら、真生は急いでかけてあった制服を着、ドアを開ける。


