一枚、拾った札を八咫が真生に差し出してきた。
真生はそれを受け取らないまま言う。
「わかってて、わざと私にやらせたんでしょう?
あなたが、あんなところにしゃがんでいる女に気づかないはずはないですから」
「私より上手く喋らせそうだったからだ。
私は女の扱いが上手くないからな。
ところで、私が現れたとき、驚かなかったが、居るとわかっていたのか」
「あなたがそこに居るとわかったのは、出ようとしたときの彼女の表情を見たからです。
誰か軍の人間だと思いました。
彼女は高坂さんのことが好きだから、彼なら、そんな表情はしません。
他に、この病院に居る軍の人間はあなただけです」
なるほどな、と言いながら、八咫は靴音を床に響かせ、入ってくる。
「恐ろしい女だな。
私が今まで見た中で一番」
真生はそれを受け取らないまま言う。
「わかってて、わざと私にやらせたんでしょう?
あなたが、あんなところにしゃがんでいる女に気づかないはずはないですから」
「私より上手く喋らせそうだったからだ。
私は女の扱いが上手くないからな。
ところで、私が現れたとき、驚かなかったが、居るとわかっていたのか」
「あなたがそこに居るとわかったのは、出ようとしたときの彼女の表情を見たからです。
誰か軍の人間だと思いました。
彼女は高坂さんのことが好きだから、彼なら、そんな表情はしません。
他に、この病院に居る軍の人間はあなただけです」
なるほどな、と言いながら、八咫は靴音を床に響かせ、入ってくる。
「恐ろしい女だな。
私が今まで見た中で一番」


