いつか、あなたに恋をする――

「いいも悪いも。
 実際の私は愛人とは程遠いけどね。

 ここの人たちがそれで納得するのなら、いいんじゃない?

 斗真、隠れて」

 真生は廃病院の方の庭先にうごめくものを見た。

 あのハイビスカスの陰だ。

 どうも、高坂の部屋を覗いているようだった。

「変ね。
 百合子さんは、まだ病院に居たし……」
と呟くと、おいおい、という顔をするが、いや、実際、前、あそこから百合子が覗いていたしな、と思っていた。