いつか、あなたに恋をする――

 まあ、そうだよな。生きた抗体だもんな。

 そのように指令されて、ここに居るのだろう、と思った。

「本当にどこに行ったのかしらね」
と言ってはいたが、別にどうでもよさそうだった。

 そんなことより、そのワンピースに合うハットが今ここにないことの方が重要なようだ。

 夫の愛が手に入った今、若い愛人には特に思い入れはないようだった。

「仕方ないわね。これを貸してあげるわ」
と昭子は自分が被っていた帽子を脱ぐと、真生の頭に載せてみる。

 うん、と頷いたあとで、
「汚さないでよ。
 今、一番のお気に入りなんだから」
と言ってくる。

「……殺しても蘇らせないわよ」

 そう付け加えて。