「あら、お出かけ? 透さん」
出ようとしたら、道のところで、ちょうど、どこかから戻ってきたらしい昭子と出会った。
この人は苦手だが、この人の服装は好きだな、と思い、真生は眺める。
古き良き時代を体現したようなスーツ姿だ。
この時代の人は、小洒落たハットも必需品だし、と思っている間、高坂は昭子と話していた。
「ちょっと軍に呼ばれて。ついでに寄り道してきますが」
見咎められても困るからか、あらかじめ、そう白状していた。
「あら、お買い物にでも行くの? その格好で?」
と昭子は真生を上から下まで見て言ってくる。
学校に居るとき、飛びやすいので、また制服姿だった。


