いつか、あなたに恋をする――

「なにするんですかっ」
「いや、噂話ばかりが先行するから、一応、しておこうかと」

 そんな余計なことしなくていいんですよっ、と怒ったように真生は階段を下りていったが、高坂から見えなくなったところで、足を止め、唇に手をやった。

 ……本当に。
 こんなことする必要ないんですよ、と思いながら。