いつか、あなたに恋をする――

  



「私、高坂さんとキスしちゃった」

 は? と百合子とともに屋上で包帯を干していた真生は顔を上げた。

 斗真と話したあと、また過去に飛んだ真生は、百合子に捕まったのだ。

 なんだかわからないが、妙にフレンドリーな百合子に病院の屋上に連れていかれ、一緒に洗った包帯を干せと言われた。

 まあ、病院の仕事を手伝うこと自体はやぶさかではないので、言われるがまま手伝っていると、百合子は得意げにそう言ってきた。

 この時代でも、もうキスとか言ったりするんだな、とどうでもいいことを思いながら、半信半疑に、

「……へー」
と言うと、百合子は笑い、

「たまたま、夜、外を歩いている高坂さんと会ったのよ。

 月明かりの下で、いつもより高坂さんが精悍な感じに見えて、つい、キスしちゃった」

 それ、あなたが高坂さんを襲ったんですよね……と思ったのだが、怖いので突っ込まなかった。