そうして、今、目の前に居る真生もまた渋い顔で自分を見ている。
「まずいわね、斗真。
もう飛ばないで欲しいんだけど」
「それ、前も言ってたけど、どういう意味だ?」
俺と高坂が同時に居たら、混乱するとか? と訊いてみたが、
「そんな平和なことじゃないわ」
と真生は言う。
「どうにもしてあげられないから、いっそ教えまいかと思ってたんだけど。
あんた死ぬのよ、斗真」
は? と思わず、声がもれていた。
自分にしてはマヌケな声だったと思う。
まるで普段の真生のように。
「死ぬのよ。
もしかしたら、高坂さんの身代わりになのかもしれないけど、死ぬの」
高坂か。
過去に飛ぶたび、その名で呼ばれる。
そのあと必ず、命を狙われたり、女に迫られたりするのだが。


