いつか、あなたに恋をする――

 それにしても、死体を引きずるなんて、まるで、昨日の真生だな、と思う。

 昨日の夜、帰りが遅くなって、校舎の一階を歩いていた。

 すると、向こうから真生が来た。

 なにか重い物を引きずっていた。

 男の死体のように見えるが、気のせいだろうかと思いながら、
「真生」
 声をかけたが、彼女は気づかず行ってしまった。

 こちらが見えていないようだった。

 振り返ると、今、通り過ぎたはずの真生は消えていた。

 まるで違う空間のものが、一瞬だけ見えたかのように。

 その話を真生に言い出せなかったが、今、こうして、自分も同じようなことをやっている。

 俺たちは、一体、なにをしているのだろうと思っていた。