現実感の戻った斗真は、自分がなにをしたのか気づき、呆然とするより先に、まず、男の服を脱がせていた。
ここは夜でも明るい現代だ。
いつ誰が通るかわからない。
川原を浮浪者がフラフラしているかもしれないし。
ここでは違和感のある男の服を脱がせ、川原からは遠い、廃校になっている学校の焼却炉に突っ込んだ。
いずれ発見されるだろうが、とりあえずは気づかれないだろう。
死体はそのままにしておいた。
下手に手を加えない方が犯行がバレにくいと思ったからだ。
刀は置いて来たし、凶器はない。
男の周辺を探ろうと思っても、そもそもこの男はこの時代には存在しない人間だ。
人を殺したら、違う時代に死体を捨てる。
罪に問われないし、いい方法だな、と思う自分が少し怖かった。


