「私もあなたもランダムに過去に飛んでは戻っているから。
このタイムスリップ現象が止まらない限り、私たちは、一般の時間軸に沿って動いてはいない。
だから、それぞれの時間軸でしか語れないわね」
でも、そうねえ、と言いながら、なにか出て来ないだろうかと警戒する顔で、周囲を見たあとで、真生は言ってきた。
「私があなたも過去に飛んでるんじゃないかと気づいたのは、高坂さんが夜道で、暴漢を斬り伏せたって伝説があるけど、覚えていないと言ったときよ。
八咫さんが言うように、そんなとき、高坂さんなら、銃で撃ってるはずだしね。
それから――」
そう言いかけたが、真生は、その先を語らなかった。
何故言わないのだろう。
それはまだ、自分も知らない未来の話だからか。
いや、未来という言い方はおかしい。
『今』からすれば、なにもかもが、すでに終わってしまった出来事なのだから。
このタイムスリップ現象が止まらない限り、私たちは、一般の時間軸に沿って動いてはいない。
だから、それぞれの時間軸でしか語れないわね」
でも、そうねえ、と言いながら、なにか出て来ないだろうかと警戒する顔で、周囲を見たあとで、真生は言ってきた。
「私があなたも過去に飛んでるんじゃないかと気づいたのは、高坂さんが夜道で、暴漢を斬り伏せたって伝説があるけど、覚えていないと言ったときよ。
八咫さんが言うように、そんなとき、高坂さんなら、銃で撃ってるはずだしね。
それから――」
そう言いかけたが、真生は、その先を語らなかった。
何故言わないのだろう。
それはまだ、自分も知らない未来の話だからか。
いや、未来という言い方はおかしい。
『今』からすれば、なにもかもが、すでに終わってしまった出来事なのだから。


