「高坂さんが軍に呼ばれていていない夜にやりましたね。

 あなたはあの廃病院の廊下で、ビーカーから少しずつ血を垂らしながら、魔方陣を描いていた。

 どこであんなことを覚えたんですか?」

 あれで本当に人が蘇るとでも思っていたんですか? と真生は訊く。

 だが、昭子は笑って言った。

「なにを言っているの? 真生さん。
 あれを先にやったのは、あなたじゃないの」

 えっ? と真生は声をあげた。

「見たのよ、私。

 あなたが蘇りの儀式で透さんを蘇らせているところを。

 暗かったけれど、間違いないわ。

 あれは、あなたよ」

 そう断定され、真生は眉をひそめる。

 私が高坂さんを蘇らせた?