高坂は、枕の下から小さな鍵を取り出し、投げてくる。
「淹れて飲め」
「はい。ありがとうございます」
と真生はそれを受け取った。
一服盛られないように鍵付きなのかな? と思いながら、真生はあの蓄音機の部屋に戻った。
気に入っているカップにお茶を淹れ、タイトルもないままの黒いレコードジャケットを眺める。
いつも高坂が座っている赤い布張りの椅子に座ると、目を閉じた。
蓄音機は動いてはいないが、頭の中にはあの曲と――。
そして、曾祖父から聴いたあの旋律が流れていた。
「淹れて飲め」
「はい。ありがとうございます」
と真生はそれを受け取った。
一服盛られないように鍵付きなのかな? と思いながら、真生はあの蓄音機の部屋に戻った。
気に入っているカップにお茶を淹れ、タイトルもないままの黒いレコードジャケットを眺める。
いつも高坂が座っている赤い布張りの椅子に座ると、目を閉じた。
蓄音機は動いてはいないが、頭の中にはあの曲と――。
そして、曾祖父から聴いたあの旋律が流れていた。