私は正面黒板の横の時間割表を見た。そこに書かれている日付に、心臓がどきりと嫌な音を立てる。


「ねぇ、唯人」


私は黒板の方に顔を向けたまま、途切れ途切れに訊いた。


「今日ってまさか……10月17日……?」

「まさかもなにも、10月17日に決まってるじゃん。リリ、マジでどうしちゃったの?」


頭のてっぺんから、すうっと血の気が引いた。膝が震え、ぐらっと身体が傾いた。唯人は倒れかけた私の身体を支えた。


「リリ! 大丈夫?」


唯人の声が、耳鳴りのようなものに掻き消されそうになる。



そんな……



昨日から一日経ってる。



“あの日”に一日近づいてる!