みんなに会いたい一心で、私は教室の外に出たり入ったりを何十回、何百回と繰り返した。いつのまにか涙は止まっていて、代わりに汗が全身を流れていた。
何度目になるかわからない教室の出入りをしたとき、突然、ぐにゃりと目の前が歪んだ。
タイムリープが起こった……
……んじゃない。
単なるめまいだった。乗物酔いに似た吐き気も伴っている。
普段クーラーの効いた部屋でぼうっと過ごしている人間が、いきなり水も飲まずに激しい運動をしたから、身体が悲鳴を上げている。
一度喉の乾きを意識すると、もうダメだった。口の中の乾きが激しくなり、もう水のことしか考えられない。
スマホを取り出し、時刻を確認した。15時32分だった。先生の帰宅時間の17時まではまだ時間がある。
ちょっと休もう……
私は一旦教室をあとにし、校庭の水飲み場に向かった。