一瞬、きょとんとした。
おめでとう……?
私は時間割黒板を見た。土曜日に見たときと同じで、【10月23日 月曜日】と書かれている。
10月23日……それが自分の誕生日だということを思い出すのに、少し時間がかかった。
「はい、凛々子ちゃん。お誕生日おめでとう」
智ちゃんが細長い小さな箱を差し出してきた。
「あっ、これって……」
箱を開けなくても、中に入っているものが何なのか、すぐにわかった。私の名前が刻まれたシャープペンだ。
「これは私たちふたりからだよ」
今度は沙恵ちゃんと和也くんが、紙袋を私の前に差し出した。これもわざわざ袋の中身を確認しなくてもわかる。花柄のトートバッグだ。
それからクラスのみんなは、次々と私にプレゼントを渡していった。机の上があっというまにいっぱいになる。