ライの姿を見て驚く人たちに簡単な説明をすると、急遽宴会が開かれた。

皆、ライとの再会をとても喜んでいる。
ミント村の皆もスタッフも良い人ばかり。
ライも凄く幸せそうで、私もとても嬉しくなった。

ライとの事は、コンラードとラナにだけ打ち明けた。
二人とも大して驚いていない事が意外だったけれど、側から見れば私達の事は全く不思議じゃないとの事で、恥ずかしくなった。

でも、おかげでその日は、何もしない事を約束した上でライと同室で過ごせる事になった。

元々ライが使っていた部屋は他のスタッフが使っているので、空いている部屋が無かったと言うのもあるけど、随分と理解があると言うか、オープンだ。

ライの信用がそれだけ大きいという事なのだろうけど。

私一人では悠々としているベッドも、ライと二人だと少し狭い。
だけど、こんな風に側に居られる事が夢みたいで嬉しくて、私は柄にもなくライに甘えてすり寄ってしまう。

するとライは焦った様子で距離を置こうとする。

「エリカ、近すぎるぞ」

「駄目なの? 近付いたら嫌?」

拗ねてみせると、ライは困った顔をする。

「嫌なはずないだろ? けど、コンラードさんと何もしないって約束してるから、あまり刺激するなよ」

「だって好きなんだもの。我慢できない」

そう言いながら、ライの胸の中に収まる。

ライは「参ったな」と呟きながらも、私の背中に手を回してくれる。

顔を上げどちらからともなくキスを交わす。
深くて甘いキスは私をうっとりと夢中にさせる。いつのまにかベッドに組み敷かれていて、部屋の中には、私の吐息でみたされる。

いつまでもこうしていたい。

幸せに満たされて、私は久しぶりに深い眠りについた。

翌朝聴くと、ライは眠れなかったそうで、流石に罪悪感が込み上げた。