なのに、いっちゃんの声に周りの人たちが少数だけど振り向いた。

「ほら!

せっかく小さい声で訴えかけたのに、いっちゃんが大きな声出すから見られてるじゃん」

「ええー。それも俺のせいかぁー。よし!

じゃあこうしよう!」

いっちゃんの提案。

それは……

「ねえねえ、由ちゃん。

好きなもの買ってあげるから機嫌なおして?

ほら、可愛いくまさんがこんなにたくさんいるよ?

どの子にする?この子?それともこっちの子?」