「由さん。ごめんね?

例え話しだとしても女の子相手にデリカシーがなかったよ。

ほんとごめん!ね?謝るから許して?

ほら、その可愛いお顔を俺に見せてごらんよ」

あーもうやだこの人!

その日から、弱点を見せてくれた日から。

いっちゃんは事あるごとに私を褒めるようになった。

って言っても紡ぐのはいつも同じ

『可愛い』

のたった四文字だけど。

それでも……幼すぎる私の恋心を刺激するには十分だ。