たかだか高校生なりたての子供には時間という縛りがある。 この料理をゆっくりと味わって。 雰囲気を堪能して。 そう考えれば優先順位は返信よりも食卓の仕上げだったのだ。 おかずとスープを温めて。 軽く炒め直したガーリックライスを盛り付けて。 仕上げにパセリを振りかけたところでピッタシ! いっちゃんがチャイムを鳴らす。 「いっちゃん!おっ帰りー!」 「由さん!たっだいまー!」