暗くなり始めた世界で沈黙だけがはっきりと居座る。

それ以外は全部が靄にかかってるようだ。

私や朔の存在も。

この場所も。

沈黙以外は全部。

いま吐き出したばかりの言葉は私自身のために紡がれたものだった。

これは自己中な私が私のことだけを考えた言葉。

朔のことなんて少しも思いやってない。

私は他人を思いやれない。