「ねえ。何がくだらないの?」 そんなこと聞いてどうするんだ。 関係ないじゃないか? 私のことは放っておいてくれ。 なおも睨みつけるけど、その人は顔色一つ変えずに私の顔を覗き込んでくる。 ……帰ろう。 身を翻して足を踏み出す。 「あ、待ってよ!」 が、意に反して踏み出した足が止まる。 私が私の意思で止まったんじゃない。 そいつが私を力づくで止めているのだ。