ーーー 朔と一緒ならと、行かないと誓ったばかりのその場所に私たちは来ていた。 「ハナはここが本当に好きだね」 「別に、ただここはあまり汚れてないから」 「そう?ハナはここが好きだよ。僕は知ってるんだ」 「ねぇ、朔って一体何者なの?」 ずっと疑問だった。 朔は私を語る時、何か含んだような言い回しをする。 私のことをずっと知ってたみたいに話す。 私はそれが不思議でたまらなかった。