朔はまたねなんて言ってたけど、私はもう朔に会う気はない。 しばらくは神社にも行かない。 だって、わざわざあそこに行かなくても家には誰もいない。 だから私にはあそこに行く理由がない。 「なんだかなぁ」 虚しくなって歩みを止める。 それから呟いた言葉は私の本音だ。 なんだかなぁ。 だって、あんなに一人になりたくてあの場所に逃げていたのに、いざ母親が居なくなったらこれだ。