「ついてきたの?」 「一緒に行くって言っただろう」 周りに人がいないのを確かめてから小さく返事をした。 「春人いま私服だし他校の人は入れないと思うよ?」 「中まで行かなくても門で待ってれば誰か通るだろう」 「そこで聞き込みするの?すぐに怪しまれちゃうよ?」 「別にやましいことがある訳じゃないし大丈夫だろう」 自転車が俺たちの横を通り過ぎていく。 見えなくなってから言葉を続けた。