「なんで?」

「じっと見てただろう。欲しかったからじゃないのか?」

「そう、だけど」

「着けてみてよ」

「いいの?」

「シヅキのために買ったんだ」

「ありがとう」

月明かりに照らされてシヅキの鎖骨の辺りで小さな星が煌めいた。

「良かった。幽霊だからちゃんと着けられるか少し心配だったんだ」

「幽霊だからなんてちょっとデリカシーないですよ。……嬉しい。ありがとう。でもいいのかな。私だけ貰ってばっかり」