「何か面白いことあった?」

「だって。ここ、俺の部屋」

「うん?」

「なのに『おかえり』とか『ただいま』とか、なんか笑える」

「確かにそうだね」

そう言ってシヅキも笑いだす。

「なんか同棲してるみたいだね」

俺はベッドに腰を掛けて、シヅキは未だに大の字になったまま、また突拍子も無いことを言ってきた。

「取り憑いてるの間違いじゃなくて?」

「取り憑くなんて可愛くない。同棲のほうがいい」

「そうだな」