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部署での空気が悪くなってからもしばらくは大丈夫だった。

働くことはお給料をもらうということで、多少の人間関係の拗れなんか関係ない。

自分がすべきことを消化してお金をもらうだけ。

そうやって日々をやり過ごしているとある日桧山さんから電話がかかってきた。

「桧山さん!」

飛びつくように電話にでる。

その頃には桧山さんがうちに来ることはおろか、まともに口を聞くこともなくなっていた。