瞼に落ちる光に眩しさを覚えゆっくりと目を開ける。 温かかった。 布団にこもった熱とか、日差しの暖かさとか、そういうものじゃなくて。 別の何かが体の奥から私を温めた。 その温かさがなんなのか、私は知っている。 これはかなちゃんがくれたものだ。 全てを失って空っぽになった私を、それでも真っ直ぐに優しく包んでくれた。 何度も、何度も。 一生懸命に。 ああ、私はいまこんなにも温かい。 満たされている。