こんな自分なんか終わりにした方が正しいんじゃないのだろうか? 目を閉じ息を止める。 だんだん苦しくなって空気を吸い込みそうになる鼻を、それでも息ができないようにつまむ。 真っ暗だった目の奥が白く、明るくなってくる。 もう少し。 そう思った時、誰もいなかったはずなのに右腕に微かな。 でも確かな温もりを感じた。 耳の奥で大きく脈打つ心臓の音が響く。 鼻をつまんでいた手を離し一気に空気を吸い込む。