ふと思った。こんなにネガティブなポストなのに、みんな嫌な気持ちにならないのかな。それとも、いまのわたしの気持ちをほんとにみんなが共感してくれたんだろうか。

何かを感じとってくれたんだろうか。

……それともただ惰性でいいねしてくれただけかな。

はじめて取材を受けて、横澤さんにほめてもらった日はあんなに気持ちが軽くなって、前向きになれたのに。
自分には不相応なほどの期待をかけられていると分かったとたん、こんなに不安になるなんて。ほんとにわたしは弱いな。

わたしはスマホをポケットにしまうと、再び撮影しはじめた。

街灯のあかりだけが頼りの撮影だったけれど、それでもやっぱり写真を撮ることは楽しい。とても楽しい。集中できるし、時が過ぎるのを忘れてしまう。 

ある程度枚数を撮ってしまうと、わたしはさっきのブランコに座って、この公園でとった写真をみはじめた。

それぞれの写真にあった加工を考えながら、フィルターをかけ、トリミングをしたり、手を加えていく。
写真の加工がうまくいって、思った以上の仕上がりになると、ちょっと言い過ぎかもしれないけど、感激する。小さくガッツポーズをとりたくなる。

この写真たちをインスタグラムにポストするのは問題なくて、写真集として発売するとなると、こんなに不安になるのはなぜだろう。

やっぱり、お金が発生するからかな。料金を支払ってまで手に入れたのに、満足できないといって不満を言われたりするのがこわいのかな。

見るのも見ないのも、フォローするのもしないのも、自由なインスタグラムという世界がわたしにとって責任がなくて、居心地がいいのは確かだ。


でも……でも。