私たちは、人目につかないときを選び、図書室でよく物語の話をした。

そしてあるとき私は、いつも書いている物語は今見ている不思議な夢がもとになっている、という話をした。


すると彼は興味を示したようで、『詳しく知りたい』と言ってきた。


でも、学校では十分に話せる時間はとれない。


そこで私たちは、〝だれかのノート〞を持って放課後に公園で待ち合わせることにした。


お互いの家が近所だということはもうわかっている。


私にとって友達と待ち合わせをするのは、初めての経験だった。


彼のほうが来るのが早かったようで、すでに公園にいた。


私はドキドキしながら手を振ってみた。



彼も、振り返してくれた。



……嬉しかった。