「また、会えたね」


「うん、会えて本当によかった」


男の子は、また夢の中で女の子と再会することができました。


それはつまり、彼女の手術が成功したということ。


そして男の子は、大なわとび大会で勇気を出してがんばりきったということ。


その結果、男の子のクラスは優勝したのでした。


そこは、

海でも、

空でも、

森でもなく、

教室でした。


「勇気を出したね、たつきくん」


 女の子は言いました。


「お互いにね」


 男の子もつづけて言います。


「今日はどうして教室なの?」


「ここには、見覚えがあるでしょ?」

「うん、ここはぼくの学校だ。

でもぼくの教室じゃない。

ひとつ上の六年生のだ」


男の子は、教室の一番後ろの席にすわり、女の子は黒板の前に立っていました。