「っていうかさ、この中で告白する子おらんの?」
「これ、正直に言おう?」
「絶対黙っとくでさー」
「みんなやけに生き生きしとるなー……!」
「みど、みどが喋るとちょっとややこしくなるから、黙っとこか」
「りょーかいー」
枕を抱え直して、みんなの様子を観察する。
色めき立ってるというか、何というか、女子って感じ。
「じゃ、正直にね、告白しようと思っとる人、手挙げてー!」
きょんちゃんが張り切ってそう言う。
でも、誰も手を挙げない。目を泳がせて、周りの様子を見てる子が大半。
「えー、誰もおらんの?」
「嘘やろー」
「そう言うきょんちゃんはどうなんよ?」
「わたし!?」
肘で小突かれたきょんちゃんは、まさか自分が聞かれると思っていなかったのか、声が裏返っている。
顔を真っ赤にさせながら、あたふたと慌てているきょんちゃん。
「分かりやすーい! 誰に告るん?」
「しやんよ!」
「正直に言っちゃいなよー」
「しやんってばー!」
顔を両手で隠し、なかば叫んでるようなきょんちゃん。
このこのー、とか言って冷やかすみんな。楽しそうだな。