私は瞼を閉じて、両手で頬杖をついて、うっとりと夢想する。



愛し合う二人。

彼らのためだけに神様によって作られた楽園。


邪魔をするものも、口を出してくる人も、何もない。


たった二人のためだけの世界。



それが、エデン。



素敵。

この部屋のために生まれた言葉みたい。




ねえ、リク。

楽園って、どこにあるのかな。

ずっとずっと遠い、海の向こうかな。



そうかもしれない。

もしかしたら、虹の生まれる場所かもしれない。



虹! 美しい空想だ。



それか、真っ白な小鳥の羽根の中にあるかも。

生まれたばかりの赤ん坊の夢の中かもしれない。

青い薔薇の花芯の奥に隠れていたりして。

その花びらについた夜露にひっそりと隠れているのかもしれない。



リクの言葉はすべて、夢のように美しく、月の光のようにきらきら輝いていた。


リクと一緒にいると、世界のすべてが美しく輝かしく大切に思えてくる。



私の世界を変えてくれたリク。


大好きなリクと、これからずっと一緒にいられるなんて、私はなんて幸せなんだろう。



この幸せがいつまでも続きますように。


いや、続くに決まっている。



だって、名前をつけたんだから。


二人のためのこの部屋に、エデンと名づけたんだから。



だからここは永遠に私たちのもの。


永遠に私たちの楽園。



私とリクは、永遠に一緒にいられるのだ。