寮母の“よしこちゃん”にうるさく言われるのもイヤだし…。
「よし。コンビニから帰ってきて、まだここにあったら届けてあげるね」
財布にそう告げると、私は元の位置に戻した。
ちょっと罪悪感はあるけれど、今は急いだ方がよい。
よしこちゃんが怒ると、手をつけられないからなぁ……。
「琴葉ちゃん、今帰り?」
コンビニの自動ドアをくぐると、店長の奥さんが声をかけてきた。
この、小さな町にコンビニはひとつしかない。
奥さんともすっかり顔なじみだ。
「そうなの。遅くなっちゃった」
答えながら、明日の昼食分のパンと麦茶を選んでレジに持っていく。
昼休みに購買部に並ぶくらいなら、前の日に買っておくほうが時間を有効につかえるので、いつもそうしている。
「まさか、補習受けてたとか?」
奥さんがいじわるそうに笑う。
「違う違う。友季子としゃべってただけ」
「あら、友季子ちゃんは?」
おつりを手渡しながら奥さんが尋ねる。
「よし。コンビニから帰ってきて、まだここにあったら届けてあげるね」
財布にそう告げると、私は元の位置に戻した。
ちょっと罪悪感はあるけれど、今は急いだ方がよい。
よしこちゃんが怒ると、手をつけられないからなぁ……。
「琴葉ちゃん、今帰り?」
コンビニの自動ドアをくぐると、店長の奥さんが声をかけてきた。
この、小さな町にコンビニはひとつしかない。
奥さんともすっかり顔なじみだ。
「そうなの。遅くなっちゃった」
答えながら、明日の昼食分のパンと麦茶を選んでレジに持っていく。
昼休みに購買部に並ぶくらいなら、前の日に買っておくほうが時間を有効につかえるので、いつもそうしている。
「まさか、補習受けてたとか?」
奥さんがいじわるそうに笑う。
「違う違う。友季子としゃべってただけ」
「あら、友季子ちゃんは?」
おつりを手渡しながら奥さんが尋ねる。